コインベース、ビットコイン耐量子移行の草案公開
コインベースが署名方式の更新と資金移行の事前準備を柱とするビットコインの耐量子移行ロードマップ草案を公開した。P2MRやP2TRv2を柔軟な候補として挙げている。
暗号資産カストディ企業のコインベースは2026年10月14日、ビットコインを量子コンピューター時代に対応させるための移行ロードマップ草案を公開した。署名方式の更新と、資金移行を事前に準備することを提案している。ブロックチェーン専門メディアのCoinPostが報じた。
草案は、出力タイプと署名方式を分離する設計を支持している。これにより、複数の耐量子署名を、設計をやり直すことなく追加したり差し替えたりできる。コインベースは柔軟な候補としてP2MR(BIP-360)とP2TRv2を挙げた。
初期段階の移行策として「1-of-2」構成も提示した。古典的な署名か耐量子署名のどちらでも資金を使えるようにするもので、移行期間の選択肢として位置づけられている。
ステートフル署名とMPCへの注意
コインベースはステートフルな署名方式について、内部状態の再利用が偽造につながる可能性があるとして注意を促した。また、大規模組織が鍵の盗難防止にMPCを利用している点を踏まえ、少なくとも1つの署名方式はMPCに対応すべきだと述べている。
同社は、休眠中のコイン、紛失したコイン、公開鍵が露出したコインは個別に扱う必要があり、ガバナンスとエンジニアリングの両面での解決策が求められると論じた。この提案は、初期のビットコインを保有しているとされるサトシ・ナカモト氏のコインの扱いをめぐる議論ともつながっている。