GoogleとMandiant、AI乗っ取り「LLMJacking」を分析
攻撃者はAPIキーを窃取してクラウド環境に侵入し、フロンティアモデルへのアクセスを地下市場で転売していた。
Google Threat Intelligence Groupとセキュリティ企業Mandiantは2026年11月4日、企業のAIモデルへのアクセスを乗っ取り転売する「LLMJacking」と呼ぶ攻撃手法の分析をブログで公開した。gamebusiness.jpが伝えた。
攻撃者は公開されたGitHubリポジトリからAPIキーなどの認証情報を集めたり、セッションをハイジャックしたりして窃取し、標的のクラウド環境に侵入する。盗んだキーは不正なプロキシのゲートウェイに集約され、地下市場でフロンティアモデルへの割引アクセスとして販売される。
1日10万ドル超の請求も
ある調査では、不正アクセスが停止されるまで1日あたり10万ドルを超える請求が発生し、累計の被害額は100万ドルに達した。別の事例では、トークンルーティングサービスが月額約60ドルでフロンティアモデルの無制限利用を購入者に提供する一方、被害企業にはモデル利用料として約100万ドルが請求された。
さらに別の攻撃者は、短命のサービスアカウントを作成・削除してレート制限を回避する「Burn and Rotate」の手法を用い、8時間足らずで50万回を超えるLLMのAPI呼び出しを行った。クラウドの請求画面を確認してコストへの影響を測っていたという。
被害組織は北米、南米、アジア太平洋地域の金融サービス、小売り、テクノロジー、運輸などの業種に及ぶ。対策として、シャドーLLMの検知、APIキーのスコープの細分化、機密情報の自動スキャンが推奨されている。
仮想通貨のマイニングのように計算資源を盗む攻撃は以前から存在するが、LLMは呼び出しごとのコストが高いため、請求額が急膨張しやすい。
よくある質問
LLMJackingとは何ですか?
企業のAIモデルへのアクセスを乗っ取り、転売する攻撃手法です。攻撃者はAPIキーなどを窃取してクラウド環境に侵入します。
被害額はどのくらいですか?
ある調査では不正アクセス停止まで1日10万ドル超の請求が発生し、累計被害は100万ドルに達しました。
どのような対策が推奨されていますか?
シャドーLLMの検知、APIキーのスコープの細分化、機密情報の自動スキャンが挙げられています。