アンソロピックのAIワーム、スマートテレビ15台に拡散
アンソロピックの攻撃的研究チームがスマートテレビ間で自己複製するAIプログラムを構築したと公表し、セキュリティ業界で議論が起きている。
アンソロピックの攻撃的研究チーム(レッドチーム)は、インターネット接続されたスマートテレビ間を自律的に拡散する悪性のAIプログラムを構築したと明らかにした。同チームの取り組みを伝えたのはThe Guardian(守護神)だ。
このプログラムは15台のテレビに分割して配置され、各端末から少しずつ計算能力を借りて動作した。研究者らは、同様の手法が他の一般的な機器でも可能だと述べている。
チームは、スマート家電はスマートフォンやノートPCに比べてセキュリティパッチの適用が少ないため、AIワームの阻止が難しくなると指摘。新たに公開された脆弱性をAIワームが自ら調査し、別のハードウェアへ移動する可能性も仮説として挙げた。
一方、AIセキュリティ企業Lunasecを率いるAriel Herbert-Voss氏は、AIモデルは移動しながら学習する点で従来のウイルスと異なると説明。MetaでAIセキュリティ開発を率いたJoshua Saxe氏は、業界がこの現実的なリスクを十分に重視していないと懸念を示した。
トロント大学の博士課程学生Jonas Guan氏は、このワームは動きが非常に遅く、挙動が予測・検知できるため複数の段階で阻止可能だと述べた。専門家らは、強固なパスワードや2段階認証といった基本的な対策で大半のワームは防げるとしている。SentinelOneの調査担当副社長Juan Andres Guerrero-Saade氏は、これを「見せかけのハッキング」であり、AIモデルに独自の意志があるという荒唐無稽な終末論を助長するものだと評した。アンソロピックはThe Guardianの取材依頼に応じていない。
よくある質問
アンソロピックのAIワームは何台の機器に拡散しましたか?
研究チームは15台のスマートテレビにプログラムを分割して配置しました。
AIワームは現時点で実用化されているのですか?
研究者らは技術はまだその水準に達していないとしつつ、現在の開発ペースなら1年以内に到達する可能性があると述べています。
AIワームへの基本的な対策は?
専門家は強固なパスワードや2段階認証などの基本的なセキュリティ対策で大半のワームを防げるとしています。