スミソニアン博物館、政治圧力の中で事務総長が退任
スミソニアン博物館のロニー・バンチ事務総長が9月8日、73歳で退任を表明。トランプ政権による圧力と連邦資金への依存が背景にある。
スミソニアン博物館のロニー・バンチ事務総長は9月8日、73歳で退任することを明らかにした。同機関は21の博物館を運営し、年間約1500万人が訪れる。連邦政府からの資金は全体の62%を占め、年間10億ドルを超える。
発端は2021年11月に国立アメリカ歴史博物館で開かれた企画展『エレクトリック・ドクター・フランクリン』だった。ベンジャミン・フランクリンの科学的業績の一部が奴隷制によって支えられていたと指摘する内容で、展覧会は2025年に閉幕したが、オンラインでは今も閲覧できる。
ホワイトハウスは7月、162ページの報告書を公表し、同博物館を「イデオロギーによる占領」と批判した。トランプ大統領は2025年3月、スミソニアン博物館が「分断的な人種中心のイデオロギー」に屈したとする大統領令に署名。さらに内務省に対し、博物館の外に警告看板を設置するよう命じる大統領令も出した。
7月には下院の2つの委員会が公聴会を開き、共和党議員がアンシア・ハーティグ館長を追及した。内務長官のダグ・バーガム氏は8月下旬、スミソニアン評議員会に書簡を送っている。
スミソニアン博物館は17人の評議員で構成され、最高裁長官が議長を務める。一連の動きについて、Ars Technicaが報じた。
よくある質問
スミソニアン博物館の事務総長は誰で、なぜ退任するのか?
ロニー・バンチ事務総長が2025年9月8日、73歳で退任を表明した。トランプ政権による報告書や大統領令、議会公聴会など一連の政治的圧力が続く中での退任となる。
問題となった展覧会は何か?
2021年11月に国立アメリカ歴史博物館で開かれた『エレクトリック・ドクター・フランクリン』。ベンジャミン・フランクリンの科学的業績の一部が奴隷制によって可能になったと指摘し、2025年に閉幕したがオンラインで閲覧できる。
スミソニアン博物館の資金はどこから来ているのか?
連邦政府からの資金が62%を占め、年間10億ドルを超える。21の博物館を運営し、年間約1500万人が訪れる。