「ウィルクス氷底盆地」の不安定化を警告、新研究が観測不足を指摘
南極東部のウィルクス氷底盆地について、温暖化に伴い不安定化し海面上昇を大きく左右する可能性があるとする研究が発表された。
南極東部氷床の下に隠れたウィルクス氷底盆地が、気候変動の進行に伴って不安定化する可能性があるとする研究が、Nature Reviews Earth & Environment に発表された。研究は、この地域への観測を強化する必要性を訴えている。gizmodo.comが報じた。
研究によると、盆地内の一部の地域では、重要な岩盤の固定点を越えた氷の後退が年間約1キロメートルに達する可能性がある。研究者らは既存のデータとコンピューターモデルを組み合わせ、この地域の将来の変化を予測した。
ウィルクス氷底盆地には、世界の海面を最大3〜4メートル上昇させるのに十分な氷が含まれている。研究は、同盆地の観測における大きな空白を指摘している。
かつては安定と考えられていた地域
ウィルクス氷底盆地は、南極東部氷床の下の岩盤にある巨大なくぼ地で、厚い氷の層に完全に覆われている。トランスアンタークティック山脈の内陸側に沿って約1,400キロメートルにわたり広がる。かつては南極で比較的安定した地域の一つと考えられていた。
同盆地の主要な氷河であるCook Glacierは、1990年代以降、薄くなる速度が増しており、現在では毎年約400億トンの氷を海に流し込んでいる。これまでの証拠は、盆地内の一部の氷棚の薄化と崩壊を示している。
よくある質問
ウィルクス氷底盆地とは何ですか?
南極東部氷床の下の岩盤にある巨大なくぼ地で、厚い氷に完全に覆われている。トランスアンタークティック山脈の内陸側に沿って約1,400キロメートルにわたり広がる。
この研究はどこに発表されましたか?
Nature Reviews Earth & Environment に発表された。
ウィルクス氷底盆地の氷がすべて溶けるとどうなりますか?
世界の海面を最大3〜4メートル上昇させるのに十分な氷が含まれている。